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「気晴らし」と「注意散漫」

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日頃より海外の新聞や通信社の記事を目にするが、今ほど自分の人生や世界情勢を危惧しながら読んでいることはない。いち早く正確な情報を得ることこそが、極めて重要だと思う。冷静に正しく理解し、指図を受けてからではなく、自分で考えて行動する。そしてコロナウイルスが収束した世界で私たちはどのように生きていくのか。混乱前とはまったく異なる未来。「いまを伝えることば」を一つひとつ見つめることで、二歩三歩先を見据えて進めていければ。そう願い、始めます。

 

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BBCのビジネスNEWSより。

“Computer games: More than a lockdown distraction"

外出自粛が発令されているアメリカにて、自宅での過ごし方の一つにオンラインゲームがある。ゲームを使ってパーティなんてことも。最近日本でもZoomなどを利用した「オンライン飲み会」を楽しむ人も出てきた。オンライン診療が初診から導入されるニュースも。オンラインは今後の重要インフラとなりそうだ。

 

本日のことば

distraction

日本政府の緊急事態宣言の発出に伴い、対象となった7都府県では外出自粛が強く求められている。たまにの気晴らしに公園での散歩はたいそう気持ちがよい。distractionとは、まさに気晴らしの意味。

distractionの動詞はdistract。以下のような表現がある。

distracted walking / distracted driving 

ご存知だろうか。それぞれ「歩きスマホ 」「ながら運転」という意味である。この場合は「気の散った、集中していない」という注意散漫の状態を表す。

 

実は、昨年私の母親は誤嚥性肺炎を患い1ヶ月間入院した。酸素マスクをつけるほどの中等症だったが、医療スタッフの方々の懸命な治療のおかげで幸いにも大事に至らず回復できた。お世話になった方々には、ことばで言い尽くせないほどの感謝の気持ちでいっぱいである。

多くの方々は、肺炎の怖さを知らない。肺炎は肺の炎症。肺は呼吸をするうえで最も大切な体の部分。そこが激しく炎症を起こしたら、いかに「軽症」と言えども大変な状態になる。そのことを想像することがそんなに難しいことだろうか。転んでつくったかすり傷の軽症とはまったく違う。この点については、メディアにも責任がある。「軽症」ということばだけがひとり歩きをし、結果的に一般の方々に大きな誤解を招くような伝え方をしてしまったように思う。

 

わんちゃんと一緒に公園に散歩に行くと、子どもや若い人など多くの人たちが陽気に休暇を楽しむかのように、サッカーや野球をしたり、かけっこをして遊んでいる。しかもマスクはしていない。一時の「気晴らし」が「注意散漫」となり多くの方々に多大なる影響を与え、取り返しのつかないことになりうる。distractionとは裏腹な使われ方をする希有なことばである。

ちなみに日本語では、社会的距離をソーシャルディスタンスと表現しているが、英語ではsocial distancingとなる。

 

 

 

 

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