エイガでエイゴ
語学ではノートは必須アイテム。しかしその後書き込んだ部分は振り返らず、ひたすら新しいことを書いていくことに夢中になってしまいがちです。【ノート探検隊】では、過去の語学ノートの中から一冊を選びおさらいすることで、当時を懐かしみ自省したいと思います。読者の方々にも、参考にしていただけることがありましたらうれしいです。
今回のノートはモレスキン。縦21㎝横13㎝、開くと26㎝ほどの大きさになります。大きすぎず、小さすぎず、使い勝手の良いノートです。しかも色の種類も豊富で、このノートは鶯色。オシャレで渋い感じが◎
それでは、内容を見ていきましょう。上段枠外のところに〈The Pursuit of Happyness〉とあります。日付は2008年8月24日〜9月7日。どうもこれは当時DVDで観ていた映画の中から気になった表現を書き出したものだと思われます。映画を使った学習方法のついては「ことばを学ぶ」にて改めてご紹介しますが、日本語字幕と英語字幕を見ながら書き出しているようです。
英語の表現をボールペン、日本語訳を鉛筆でサラサラと書き加えていますね。いくつか拾い上げてみましょう。
①Let's get ready for the bed.
②I have my things together.
③So I'll let you know.
④You hounded me for this.
⑤Feed the meter.
意味は分かりますか?比較的わかりやすい表現を選びました。表現の仕組みを観察することで英語の理解が深まればいいなと思います。
では、答えです。(日本語訳は書き込んでいる訳に即します)
①さあ寝る時間だ。
get ready for 〜で「〜のために準備をする」という意味ですが、それにLet'sがついて「準備しましょう」という意味になりますね。the bedですからベッドの準備なので、日本語訳のような意味合いになります。とてもシンプルな訳ですが、子どもに伝えている雰囲気も出ていて良いですね。
②荷物はまとめたわ。
have +目的語 +状態を表す語の形式です。ここでは文法内容は極力避けますが、haveはとても便利な単語です。この表現で「目的語をある状態にしてしまう」という意味になります。
③後で返答する。
ポイントはwill。「返答」という単語は使われていませんが、willがあることで意思・近い未来を示します。そこにletが使われていることで「私はあなたに知らせるつもりです」となり、つまり「後で返答する」となるのです。日本語訳も巧みですが、英語表現の発想も注目すべきところ。「返答」にあたる英単語を考えるのではなく、意味合いと基本文法を活かして表現します。⇦コレ、英語を話す上で結構大事です。
④君はあんなに熱心だった。
キーワードはhoundです。いくつか意味がありますが、この場合は「しつこく追い詰める、追い回す」という意味。つまり「(私を追い回すほど)熱心に求めていた」という意味合い。houndの使い方が上手いですね。ちなみに名詞で「熱中する人」という意味もあります。
⑤駐車代を払う。
feedには「餌を与える」以外に「(パーキングメーターに)コインを入れる」という意味があります。まさにメーターにコインという餌を与えているみたい。とてもイメージしやすい表現ですね。
映画で英語を学ぶのは楽しいですよね。大好きなタイトルを選んでください。
ちなみに‘The Pursuit of Happyness’は原題ですが、何の映画でしょう?
答えは「幸せのちから」
ウィル・スミスが自身の息子と出演した2006年の名作です。
よかったら、ぜひ。
《おさらいポイント》
- 英語と日本語とでは「表現の仕組み」がちがうことを認識しましょう。
- 大好きな映画でストレスなく楽しみながら学びましょう。