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耳をすませば

【ことばを学ぶ】では、一念発起して独学で語学に取り組み英・中・韓を習得、通訳・翻訳家になるまでのストーリーを綴ります。語学にご興味のある方々に少しでもお役に立てればこの上ない喜びです。

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前回に引き続き、NHKテキストの活用法第二弾です。

先週はオーバーラッピングについてでしたが、今週はシャドーイングというやり方をご紹介します。感のよい方は薄々気づいていらしたかも知れませんね。実際にNHKテキストをどのようにしてシャドーイングに活用したのかを説明します。

まず、シャドーイングとは英語でshadowingと書きます。「影」という意味があるあのshadowと同じ単語。実はshadowには動詞の意味もあるのです。「〜を尾行する、つきまとう」という意味。他の英語だとfollowという単語が近しいでしょうか。つまりシャドーイングとは、何かにつきまとうようにして練習することです。少々わかりづらいかと思いますので、私の事例をご紹介します。

既に先述していますが、私が使用しているNHKテキストはビジネス英会話(現在 実践ビジネス英語)です。内容は以下6つのパートで構成されています。

 

英語の会話文

会話文の日本語訳

単語と表現

注目の言葉

練習問題

英語の格言

 

オーバーラッピングのように英語の会話文を主に使用しますが、ひとつだけ大きく異なることがあります。それは「見て、聴いて、言ってみて」ではなく、「聴いて、言ってみて」であることです。要するに、テキストを全く見ずに耳を澄まして聞こえてくる音声だけを頼りに、その後を追いかけるように真似をしていくという方法。まさに聞こえてきた音声につきまとい、自ら音声化するのです。

はっきり言って、コレものすごく難しいです。最初の頃は出来るできないの問題ではなく、たじろぐばかりで頭の中が真っ白になる感じ。故に、私も独学を始めて数ヶ月はほとんど取り入れませんでした。調子のよい時でも全く思うようにならず、やる気を削いでしまうだけなので。

半年ぐらい経った頃から徐々に日々の手順の中に入れるようにしました。しかし、毎日ストレスを感じていましたね。「なんでこのCDで喋っている人は、コレ言えるわけ?おかしくない!」とCDにケチをつける始末。

一方で、時間をかけて繰り返し同じ部分を耳にすることで聴くことにも慣れ、また言葉の音楽性についても意識するようになったと思います。つまり、個々の言語にはそれぞれのリズムとイントネーション(音声の高低や抑揚)があり、それは音楽と同様に独自の個性を持っているようです。言葉を話す際に最も重要なことは、発音というよりもこのリズムとイントネーションだと、私は考えています。この部分につきましては、別の機会にお伝えします。 

シャドーイングが終わった後は、テキストを見て内容確認も怠りなく。ちなみに私は、オーバーラッピングとシャドーイングを交互に繰り返すという練習を30分ほどしていました。何分間こなしたかにこだわるより、自分が納得するところまで頑張れたかが大事。ある意味スポーツのトレーニングに似ているところもあり、時には限界点を少し越えるぐらい挑戦した方がよい時もあります。そうすることで、徐々に力がついていくものです。

 

次回の 「ことばを学ぶ」では、自分にぴったりなテキストを選ぶコツをご紹介します。

 

 

 

今日のことば

Character is like a tree and reputation like its shadow. The shadow is what we think of it; the tree is the real thing. / Abraham Lincoln 

(人格は木のようなもので、評判はその影のようなものである。影は私たちがどう思っているかであって、木が本当の姿なのだ)