今だからこそ・・・
語学ではノートは必須アイテム。しかしその後書き込んだ部分は振り返らず、ひたすら新しいことを書いていくことに夢中になってしまいがちです。【ノート探検隊】では、過去の語学ノートの中から一冊を選びおさらいすることで、当時を懐かしみ自省したいと思います。読者の方々にも、参考にしていただけることがありましたらうれしいです。
この「ノート探検隊」では内容ではなく、何十冊もあるノートの山から無作為に選んでいます。そして、最初に開いたページを探検するように決めています。今回の内容は今までとは様相が異なりますが、自分が決めたルールなのでそれに従ってご紹介していきます。
普通サイズのスパイラルノート。表紙は緑色。30枚タイプ。単語、発音、意味、例文がすっきりとまとめられるノートですね。
内容ですが、2007年9月24日号のTIME誌から表現や単語がまとめられています。またこのようなタイトルが書かれています。
“After Abe”
時期的に第一次安倍内閣が総辞職する直前のことについて書かれた記事だと思います。当時私が拾い上げたことばたちをまとめます。
parry 〜をかわす、〜を受け流す、言い逃れ
drawn-out 引き伸ばされた
tumultuous 騒がしい、ひどく乱れた
corruption-tainted 汚職で腐った
snub 〜を鼻であしらう、冷遇
overture 予備交渉、打診、打診する
staunch 信頼に足る、忠実な
comedown (地位・名誉)失墜、期待はずれ
prosaic 退屈な、平凡な
be undone=be ruined 破滅する
fat cat 大口献金者、金持
drubbing 一撃、強打、完敗
hobnob 親しく付き合う、打ち解けて話す、懇談
about-face 回れ右、180度の方向転換
secretary-general 幹事長
nut ファン、〜狂、変わり者
faction 派閥
be riddled with 〜で満ちている
battalion 大軍、多数
snap 即座の、急な
tree-hugging pacifist 環境保護の平和主義者
moribund 死にかけている、活力を失った、瀕死の
doldrums 憂うつ、塞ぎ込み、停滞状態
half-baked 生焼けの、未熟な、不完全な、生半可な、その場しのぎの
contraction 短縮、制限、縮小
woe 悲痛、苦悩、woes:苦悩の種、災難
imminent 今にも起こりそうな、差し迫った
buoyant 浮力のある、元気な、上昇傾向のある
stint 〜制限する、切り詰める、制限、任期
take claims to〜 〜を主張する
以前このブログにて、人間が使うことばの多くは淀んでいるように思うと書きましたが、上記のことばたちを改めて見つめていますと、今の日本と日本人に向けて大切なことを強く訴えかけているように感じます。
ことばの力。
現在の日本の状況下でこれらのことばたちと再会したことは、とても偶然とは思えません。
ことばを大切にする。嘘をつかない。カタカナばかりで真意を誤魔化さない。
「まさに」過去のことばは多くを物語っています。「真摯に」向き合わないといけません。
ノートの左端には記事のタイトルが緑色のペンで縦書きされています。
"Abe Fade Away"
ノートはいつも何かを気づかせてくれます。
《おさらいポイント》
- ことばの力と向き合うこと。
- serendipity (偶然の出会いや発見)を与えてくれるのは過去のノートです。