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神様の住所 九螺ささら 著

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旅の前は、必ず現地の本屋、映画館、喫茶店をリサーチしておく。2018年に上京した時も同様。友人のFacebookで紹介されていた神楽坂にある「かもめブックス」をネットで入念に調べる。その場所で本を片手に併設されているカフェでコーヒーを啜っている自分を想像していた。

実際に訪れたその本屋には書籍以外に雑貨も取り扱ってあり、今時のおしゃれな雰囲気だった。ふとレジに目をやると、ガチャガチャとこの本が平積みされていた。

「神様の住所」

信心深い私には、ただただ興味をそそるタイトル。思わず購入してしまう。購入特典として、読書カード(小学校の時図書室の書籍に付いていたあのカード)がもらえ、ガチャガチャが回せるとのこと。その中には短歌みくじが入っていた。私が引き当てたのはこちら。

 

十六茶と二十八茶を飲み干して四十四のツボに巡らす

 

分かったような分からないような内容だが、裏面にはこのような解説がある。

「人生いつもどこもが『巡礼地』。四国88箇所、西国33箇所と、ゾロ目を巡ると心身が浄化されるので、ユニクロ11箇所、ドトール22箇所めぐりを敢行しましょう。ペットボトル入り「なっちゃん」が、あなたのお守りです。」

意味不明ではあるが、妙に心が落ち着いた。とは言え、その後ユニクロめぐりもドトールめぐりも一切していないし、なっちゃんも口にしていない。

 

私は、なぜかこの本を大切に思うようになった。言い方を変えるならば、読むのがもったいないので「読まなくてはいけない時に読もう」と決めたのだ。自分自身が好奇心を失いかけている時や心に迷いが生じている時に、84ある短歌の中から直感で選んでその短歌を覗き見るようにして読む。ドラえもんの「どこでもドア」のように、短歌という扉から未知のところに誘ってくれるかのごとく感じる。故に、まだ全体の五分の一程度しか触れていない。

本日は2月3日。次の33「鬼籍」という短歌を紹介する。

 

「鬼は外」「鬼は外」と追放された鬼たちが棲む鬼籍という国

 

短歌の世界にゆったりと浸り、私なりに自由にイメージを膨らませてみる。想像を楽しむ力こそが、私たち人間を豊かにしてくれるのではないかと思う。

ちなみに、この本には浅草寺様のおみくじも挟んである。とても良い内容で、ご利益があればいいなあと本を開く度に願っている。ある意味では、私も想像力が豊かなのかも知れない。