つながる
日頃より海外の新聞や通信社の記事を目にするが、今ほど自分の人生や世界情勢を危惧しながら読んでいることはない。いち早く正確な情報を得ることこそが、極めて重要だと思う。冷静に正しく理解し、指図を受けてからではなく、自分で考えて行動する。そしてコロナウイルスが収束した世界で私たちはどのように生きていくのか。混乱前とはまったく異なる未来。「いまを伝えることば」を一つひとつ見つめることで、二歩三歩先を見据えて進めていければ。そう願い、始めます。
5月17日付 The Independentサイトより。
ニュージーランドのアーダーン首相がパートナーとレストランに入ろうとしたが、予約をしておらず入店を拒否されたが・・・。萎れかけていた心根がのびのびとしてくるような話。ぜひ一読を。
本日のことば
relatability
「関連性」という意味もあるが、ここでは「親近感」。記事では以下のように使われている。
"One of Ardern's most popular qualities is her relatability, giving voters the sense that she's just like everyone else,"
国民と同じ目線に立つ若き女性リーダーは母国だけでなく、世界中の人々からも熱い眼差しを向けれれていることは間違いない。
類は友を呼ぶ。昔の人が残したことばが、近頃やけに心に沁みてくる。アーダーン首相の自然な立ち居振る舞い、発することば。それらに同調するかのように周りには同じ心持ちの大勢の人達が集う。現場に居合わせたわけでもないのに、読み終わると、胸をすく爽快さが残る。そして正直な気持ち、羨ましいとさえ感じる。
日本の現状を振り返ることすら切なくなる昨今。相変わらず日本政府の言動は的を射ることは全くなく、墓穴を掘るばかり。その巻き添えになっていく私たち国民。relatabilityということばを思い浮かべるはずもない。以前も述べたが、私はこのコロナ危機によってあらゆる事柄の内側や人間の内面があぶり出されていると思う。つまり可視化である。率直に表現するならば「本性が露わになった」ということ。
一方で、日本国民がさまざまな場面で一人ひとり配慮をしていることも事実。イギリスのラジオを聴いていると「stay homeからstay alertへ」という内容のCMが流れている。これからも出来るだけ家で自粛しながらも、新しい生活の仕方に軽やかに移行し警戒しておくことが必要であるということ。日本政府が発することばより相当分かりやすく感じるのは私だけだろうか。
最後にこの記事の中で気に入りの冒頭の一文を。
If anyone could pull the "don't you know who I am ?!" card it's Jacinda Ardern, but obviously, this is not her style."
韓国のナッツ姫を思い出したが、今回はまったく正反対。
ニュージーランドをつい羨望の眼差しで見つめてしまう。
ちなみにvibeは「空気感、雰囲気」という意味だが、記事ではこのような表現で使われている。
"People were seriously into the whole vibe."
一体感がよく伝わってくる。
やはり羨ましい。